12月20日(木) 19:00〜21:00 放送のアンビリーバボーでは、上野動物園で飼育されていたゾウのインディラが柵から脱走した時のお話をやるよ。
時は遡ること約50年前の1967年に起きたのだった…感動の秘話。
-もくじ-
上野動物園の象が脱走!?~奇跡体験!アンビリバボー~
アジアゾウの「飼育体験」中の一枚。
きっと、とっておきの体験ができたことでしょう。#職場体験 #申込制です #学校からお申込ください pic.twitter.com/dZOSccbZ24— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) 2018年12月9日
奇跡体験!アンビリバボー
今から約50年前の1967年3月14日、東京の上野動物園でゾウが脱走する事件が起きたのを知っている?
なんて、知っているわけないよね。
ぼくも初めて知ったし。
その脱走した象と、ベテラン飼育員の落合正吾さんの実話をご覧になってみましょう。
象の果てしないパワーに驚愕~奇跡体験!アンビリバボー~
♪ぞ~ぉさん ぞ~ぉさん お鼻が長いのね♪
長い鼻を上手に使って食事をするんだなぁ~
あれ?枝は口に入らないよね?どうやって食べているの?#アジアゾウ pic.twitter.com/OahC2DPo0j— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) 2018年11月15日
本題に入る前に、まず知ってもらいたいのが象のスペックだ。
こちらをご覧になっていただきたい。
アジアゾウとアフリカゾウの差異になるけど参考までに。
なお、今回の話に出てくるゾウはもちろんアジアゾウだ。
アジアゾウ | アフリカゾウ | |
---|---|---|
体長 | 5.5-6.4m | 6-7.5m |
体高 | 2.5-3m | 3-3.8m |
体重 | 4-5t | 5.8-7.5t |
牙 | オスでも2m以下が普通で、メスは更に短く外部からは見えない | オスでは3m以上にもなる |
歯の表面の模様 | 横縞の間隔がせまい | ひし形で間隔はやや広い |
背中 | 丸い | 肩と腰が盛り上がる分背中が少し凹んでいる |
耳 | 小さく四角形 | 大きく三角形 |
鼻先の指状突起 | 上方1つ | 上下2つ |
蹄の数 | 前足5つ・後足4つ、計18個 | 一般に前足4つ・後足3つ、計14個 |
気性 | 比較的温厚で、人間によく慣れると言われる | 比較的荒く、人間に慣れ難い |
頭 | 2つのこぶがある | 平ら |
体 | 薄い灰色または白色 | 濃い灰色 |
※ただし気性には個体差もあり、アフリカゾウが全体的に気性が荒いという性質はあるもののアジアゾウ同様に飼い慣らせば人間に従順になるとみられている。
これだけの巨体をもっていながら、40キロの速度がでるだなんて人間の全速力でも全く歯が立たないね。
ということで、ゾウに襲われたら車でもない限りTHE ENDなわけですね、はい。
ゾウの死体や骨格は自然状態では全くと言っていいほど発見されなかった。
欧米では、ゾウは人に知られない定まった死に場所があり、死期の迫った個体はそこで最期を迎えるという。
そこから「ゾウの墓場」伝説が生まれた。
だが、実際には他の野生動物でも死体の発見はまれで、何もゾウに限ったことではない。
自然界では動物の死体は肉食獣や鳥、更には微生物によって短期間で骨格となり、骨格は風化作用で急速に破壊される。
結果的に文明人の往来が少なかったアフリカでは遺骸が人目につくことはなかった。
そうした事情が基になり、この伝説ができたものと考えられている。
あるいは、象牙の密猟者が犯行を隠すためにでっち上げたという説もある。
なお、人の往来が頻繁になった近年はアフリカのサバンナでもゾウの遺骸が見られる事がある。
上野動物園のゾウは何で脱走したの?~奇跡体験!アンビリバボー~
おはようございます。上野動物園開園しました。
ウタイも鼻を長くして皆様のご来園をお待ちしております。
(屋内で撮影したら柵の影が映ってしまいました・・・)#アジアゾウ pic.twitter.com/3Z8pnViiFk— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) 2018年11月24日
時は昭和42年。
西暦でいうと1967年の3月14日。
上野動物園には、アジアゾウのインディラと、一緒に同居しているジャンボというゾウがいたんだって。
ちょうどその日、理由は分からないんだけどこの2頭が喧嘩をはじめたんだ。
そしてインディラは、運動場から堀に突き落とされてしまった。
突き落とされたインディラは、手すりに鼻を巻き付けて体を引き上げ、入園者側の観覧通路に出てしまったのだ。
当時リアルタイムでその場にいた人たちにとってはとてつもない恐怖だったろうね。
ゾウっておとなしそうにみえる(みえないか…)かもしれないけど、鼻で締め付けられたり、踏まれたり、突進されたりしただけで人間は一瞬でお星様になっちゃうからね。
今でもたまに「象に〇〇されて亡くなる…」というニュースは目にするよね。
野生の世界でも、ゾウを襲うライオンやトラなどの肉食獣はほとんどいない。
いたとしても、それはまだ未熟な小ゾウを襲う程度。
人間界でも、野生界でも、恐れられている動物、それが象だぞう!!
そのゾウが(結果として)柵から脱走したとなれば入園者たちにとっては、それはもう気が気じゃないよ。
動物園で暴れて襲われた入園者たちはいたのか?
ゾウは最終的に射殺されてしまったのか?
結末はいつも決まってあっさりしたものだ。
ベテラン飼育員の落合正吾さん登場!~奇跡体験!アンビリバボー~
ゾウが柵から出てしまったことで、園内はもちろん大混乱!!
ただちに緊急体制がしかれた。
やがてマスコミのヘリコプターが低空で旋回をはじめ、インディラはそのせいか、より興奮してしまい飼育員も柵の中へ戻せずに慌てふためいていたのだ。
ちょうどその時、1人の飼育員が言った。
「そうだ、落合さんだ!」
落合さんとは、「落合正吾」さんのことで、上野動物園に勤務するベテラン飼育員だった。
ただ、落合さんは病気で休職中だったのだ。
頬がこけ、顔色も悪く、体重は36kgにまで落ちていた。
「よし、すぐ行く!」
にも関わらず、飼育員からの連絡を受け、いてもたってもいられずに寝間着姿のまま長年愛用していた調教棒を持って、インディラのもとに向かったそうだ。
病気の件もあり、職員は落合さんをとめたそうだけど、その手を振り払ったんだって。
上野動物園の現場に到着した落合さんは、病人とは思えない声で一喝!
「インディラ、ダメじゃないか。戻るんだ。」
途端に、インディラの興奮はおさまり、目が穏やかになった。
「よし、良い子だ。さあ、帰るぞ。」
なんと、落合さん到着から10分もしないうちに、インディラは無事に収容されたのだ。
落合さんとインディラの関係性がよく分かる数字だよね。。
他の飼育員たちがどんなに時間をかけても一切に聞かないインディラだったけど、落合さんの一言で事態は収束。
これには本当に驚いた。
さて、これで事件は一件落着だったんだけど、肝心の落合さんはこの後どうなったの?
病気で休職中だって言っていたけど、容体はどうなの?
休職中の落合さん、実は重度の…~奇跡体験!アンビリバボー~
長い枝は鼻と前あしで折るのか!
賢いなぁ~#長い鼻 #器用 pic.twitter.com/6USgM8SMwM— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) 2018年11月15日
事件から8日後、落合さんは天国へと旅立だった。
先に落合さんは病気で休職中って話はしたけど、実はね、この時落合さんは重度の胃ガンを患っていたんだ。
3月22日に54歳で亡くなったのだ。
亡くなる直前、混濁する意識のなかで、愛おしそうに、
「インディラのやつ…」
と、呟いていたそう。
そして落合さんは静かに息を引き取った。
インディラさんは落合さんに最後会いたかったんだろうなぁ。
— 金魚サンサン (@A_Junko) 2017年3月15日
落合さん…😭起き上がるのも辛い状態だったはずですよね
インディアを救ってくれて、ありがとうございました。— OJーM (@T2asSAP66N7fqGg) 2017年3月14日
お昼休みに読んでて泣きそうになりました… (´;ω;`)
— Ledboots (@Ledboots0724) 2017年3月14日
。・゜・(ノД`)・゜・。寝起きに読んで号泣
美しい絆のお話をありがとうございます— tiha-run (@pajeruio) 2017年3月15日
知ってる話なのに、何度聞いても泣ける😭
— nadja (@jambotembo_e) 2017年3月14日
自分が生まれる前にこんな出来事があったんですね。いい話です。
— 青柳 正幸 (@aochan5252) 2017年3月14日
最後に会えたという点では、幸せな記憶になったかもしれませんね。
人にも、象にも。— ばんか (@banka_wataribe) 2017年3月14日
以来、インディラは、あの日落合さんがやってきた時間になると、その方向をじっとみつめ、耳をすまして毎日毎日落合さんを待つようになったそうだ。
何とも泣ける話だ。
人間と象の果てしない愛の物語だ。
この話は上野動物園の公式Twitterで公開されていたんだ。
そのすべてを抜粋したのでこちらもご覧になってね↓
この愛の物語は上野動物園公式Twitterで公開されていた!~奇跡体験!アンビリバボー~
昭和42(1967)年の今日、アジアゾウのインディラが同居していたジャンボとケンカをして、運動場から堀に突き落とされてしまいました。インディラは手すりに鼻を巻き付けて体を引き上げ、なんと入園者側の観覧通路に出てしまったのです。
— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) 2017年3月14日
園内はただちに緊急体制がしかれましたが、インディラはゾウ舎に戻ってくれません。やがてマスコミのヘリコプターが低空で旋回をはじめ、インディラはその音で興奮してきました。ゾウが暴走したら大変な事故になってしまいます。飼育係のだれかが言いました。「そうだ、落合さんだ!」
— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) 2017年3月14日
落合正吾さんはゾウ飼育班長でベテラン飼育係でしたが、病気で休職中でした。アドバイスを聞こうと飼育係員が自宅に行くと、「よし、すぐ行く!」と落合さんは寝間着のまま、とめる声も聞かずに動物園に向かいます。
— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) 2017年3月14日
ゾウ舎に着いた落合さんは、病人とは思えない声で「インディラ、ダメじゃないか。戻るんだ。」と一喝。とたんにインディラの興奮がおさまって目がおだやかになりました。「よし、良い子だ。さあ、帰るぞ。」落合さん到着がら10分もしないうちに、インディラは無事に収容されたのです。 pic.twitter.com/YLbqvIsPs8
— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) 2017年3月14日
実は落合さんは重度の胃ガンで、8日後の3月22日に54歳で亡くなりました。混濁する意識のなかで、いとおしそうに「インディラのやつ…」とつぶやいていたそうです。
— 上野動物園[公式] (@UenoZooGardens) 2017年3月14日