資料をうまくつくれない人に共通している1つの過ち!
会社で資料を作成していると、『はい却下。全然ダメ!』って上司言われることが多々あるけど、一体なんで?
それは、資料作成する準備が甘いからです。
資料作成の闘いは、パワポ(PowerPoint)に取り掛かる前から始まっているのである。
資料を上手く作れない人が共通して犯してしまっている過ちが1つあります。
それは、、、
- 話の構成を頭の中でイメージしている
です。
どういうことなのか、見ていきましょう。
話の構成を頭の中でイメージしている
資料つくるとき、話の構成を頭の中でイメージしてませんか?
もしも、しているのであれば、これを機に今すぐ止めましょう!
頭の中でイメージできることって限られています。
確かに頭の中でイメージできることは無限大です。
ですが、無限大であるがゆえに、イメージできる内容は抽象的です。
だから、どうしても具体性に欠いてしまうんです。
もちろん具体的にイメージできないわけではないですよ?
1つのことを頭の中でしっかりとイメージすれば、かなり深く濃く考えることはできます。
僕が言いたいのはそうではなくて、情報が複数ある中であれもこれも全て頭の中で深くイメージすることはできないってことです。
資料を作成するときって考えねばならないことって沢山ありますよね?
『いまの問題点って何だろう?』
『この改善策が通れば今の問題点は全てクリアできるかな?』
『その時にかかる費用は?』
『これを提案することで、どういった想定効果がある?』
…等々。
こんなにいっぱいの情報を全て頭の中で整理なんてできやしません。
だから、資料作成時の話の構成は、必ず紙や、メモ帳に書き出すようにしてください。
書き出して整理整頓してください。じゃなきゃ、いくらやっても上達しません。
逆にいうのであれば、紙やメモ帳に書き出すようになれば必ず上達します。
資料が上手く作れない人っていうのは、みな共通してこの情報整理ができていないんです。
深堀りが足りない
頭の中で話の構成をイメージして資料作成をしている人っていうのは圧倒的に深堀が足りないです。
僕は仕事の立場上、人に資料作成の依頼をしたり、相談にのったりすることが多々あります。
そこでいつもそう思うことがあるんです。
深堀りするのって、相当頭を使います。
この頭の使い方に慣れていないと、はじめの内は薄っぺらい資料になってしまいます。
薄っぺらい資料になってしまうと、上司から"ものすっごいツッコミ"をいれられてしまうので今の内に深堀りをすることに慣れておきましょうね。
ではさっそく具体例を挙げて説明をしていきます。
※例題
顧客からの注文リストをいつも手動でリスト入力して管理をしているとします。
そこで、僕が手動でやらなくてもボタン1つクリックすれば自動でリストに入力してくれるツールを開発しました。
これにより、【工数の削減】をすることができそうです。
僕はさっそくこのツールを我が社に取り入れたいと提案します。
提案するんですが・・・実はこの提案には1つ問題があります。
さぁ、この提案における問題点はなんでしょう?
(シンキングタイム)
・
・
・
それは、、、
「工数の削減」にあります。
工数の削減っていうけれど、削減をしてどうしたいの?
その先にあるのは何なの?と、言いたくなります。
つまり、具体性に欠けているんです。
- 逼迫してるから時間の捻出をして残業減らしたいの?
- 人件費削減したいの?
- 手動で管理をする負荷を軽減したいの?
上記の全てを理由に含めてもいいのですが、1番やりたいことは何なの?
最低限、そこまで考えるようにする必要があります。
じゃないと、単に工数削減したあと、どういった行動をすれば良いのか分かりません。
問題点の解消をしてあげた後に、あなたはその人たちにどういう行動を起こして欲しいのか?(どうなってほしいのか)
必ず次の行動まで考えてあげるようにしましょう。
「一貫性」がない
この「一貫性がない」点についても資料を上手く作成できない人に共通していることです。
一貫性がない資料ほどひどいものはないです。ここは超重要なので、よく読んでください。
資料に問わず何ごとにおいてもいえることですが、必ず一貫性を持たせてください。
先の例を基に解説していきます。
「概要」「現状の問題」「問題の解決策」「効果」
この4つは全て一貫性がある必要があります。
もしも、一貫性のないことを書いてしまうと、その時点でその資料は破綻してしまい、説得力を失います。
例えば、、、
【ダメなパターン】
◾️概要
顧客の注文リストをツール化することで人件費削減を図る。
◾️現状の問題
顧客注文リストを手動で入力管理してるため、、、
①作業に時間がかかる
②残業を余儀なくされる
③誤送付のミスが多発
◾️問題の解決策
手動入力してるファイルを自動化する。
顧客が申込みフォームで申込みしたデータからデータを引っ張ってきて自動でリスト化する
◾️効果
1件あたり10分
件数月間1,000件
1,000件×10分=10,000分(約167時間)
↓(ツール化したことで、、、)
1回の操作5分
※1回の操作で全件分のデータを一括リスト化
つまり、166時間50分/月 削減の効果あり
この【ダメなパターン】における問題は、赤字で書いてある「③誤送付のミスが多発」にあります。
もう一度「概要」を読んでみてください。
今回の提案内容は、あくまでも「人件費削減」にありますよね?
でも、「現状の問題点③」では、ミスの話を挙げています。
人件費がかかっているから、人の手を使わないでツールを動かすだけで管理できるようにする提案をしてるのに。
確かに「誤送付」という問題はすぐにでも解決しなければならない重要な問題であることに違いはありません。
でも、ここで言いたいのは"人件費削減のためのツール化"なんです。
だから、「③誤送付のミスが多発」という問題点はここで最も言いたいことにはなりません。
ということで、この「現状の問題点」を以下のように修正します。
【《修正後》OKなパターン】
◾️現状の問題
顧客注文リストを手動で管理してるため、、、
①作業に時間がかかる
②残業を余儀なくされる
③結果、1人当たりのコストが高くなってしまう
「現状の問題」だけ修正して載せてみました。
上記の赤字をいご覧ください。
これでどうでしょうか?
3つとも全て「人件費」について触れていることがわかりますよね。
現状の問題として、人件費が高くてそれが我が社の問題になっていると。
だから、それを解決するためにツールを開発して人の手をかけなくても管理できるようにしたわけです。
「概要」はもちろんのこと、「現状の問題」からそれを解決するための「問題の解決策」においても全て一貫性のある内容になっていることがこれで分かります。
「一貫性」については下記記事でも触れているので、併せて読んでみてください。
資料をうまくつくれない-まとめ-
資料作成は、何十何百と作っていれば完成までの時間は徐々に短くなっていくでしょう。
でも、良い資料、つまり説得力があり、かつ、人を動かすだけの効力がある資料をつくれるようになるには、仕組みを理解していないといつまで経ってもつくれるようにはなりません。
僕は幸いにも今の会社でリーダー的なポジションに付いている為、部下の作成した資料をチェックする機会が多いのですが、長年資料作成をしている人であっても、仕組みを知らないと修正箇所が非常に多くなります。
逆に僕の指導を受けた新人さんは、時間はかかれど、それでも短期間である程度の成果を出すことができています。
何でもそうですが、基本が最も大事。これは何年何十年経とうとも、ベテラン玄人になっても変わりません。
基本って面白くないから、正直いってめんどくさいですよね。
その気持ちは凄く分かります。僕もしょっちゅう嫌気が差したりしますから。
でも良い資料をつくるためと思って、そこは堪えてください。
このサイトにたどり着いたってことは何らかの理由があって、今の自分を変えたいと思っている人だと思いますので。
そうやって自ら進んで自分を変えようと思っているあなたであれば、必ず成果を出すことは出来るようになると思います。
だって、そのための一歩を踏み出すことができたのですから。
頑張ってください。僕でよければいつでも相談にのります。
さて、最後になりますが、以下に資料作成する上で必ず最初に考える(紙に書き出す)事項をPICK UPしておきますね。
- 「概要」
- 「現状の問題」
- 「問題の解決策」
- 「想定効果」
この4つを必ず最初に考えて紙に書き出すようにしてください。
そして、この4つの項目は常に「一貫性」があるように注意してください。
決して頭の中でイメージするだけで資料をつくらないでくださいね。
ではまた。